変更後の処方薬に関する記述として、適切なのはどれか。2つ選べ。
23 歳女性。半年前に幻覚と妄想が出現し統合失調症と診断され、リスペリドン6 mg による治療を受けていた。精神症状は改善したが、手のふるえや筋肉が突っ張るような錐体外路症状が出現した。また、これまで規則正しかった月経が止まったとの訴えがあり、検査により高プロラクチン血症と診断された。患者から別の薬剤への変更を希望され、以下の処方へ変更することになった。(処方)アリピプラゾール錠12 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分
変更後の処方薬に関する記述として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 第1 世代(定型)の統合失調症治療薬と比べ錐体外路症状が発現しにくい。D2 受容体部分作動薬のため、定型抗精神病薬と比べて錐体外路症状が発現しにくい薬です。
- ⑵ 変更後2 ヶ月間は、好中球数のモニタリングが毎週必要である。毎週の好中球数モニタリングが義務付けられているのはクロザピンで、アリピプラゾールでは不要です。
- ⑶ 分布容積が大きいため、過量投与に対する処置として血液透析が有効である。分布容積が大きくタンパク結合率も高いため、血液透析による除去は期待できません。
- ⑷ 投与中は血糖値の定期的なモニタリングが必要である。高血糖や糖尿病の悪化が報告されているため、血糖値の定期的なモニタリングが必要です。
- ⑸ 薬物治療は今後1 ヶ月で終了することが見込まれる。統合失調症の薬物治療は再発予防のため長期に続けるもので、1か月で終了する見込みはありません。
解説
正解は⑴と⑷です。アリピプラゾールはドパミン D2 受容体の部分作動薬で、ドパミン神経伝達を安定化させるため、第1世代の定型抗精神病薬と比べて錐体外路症状や高プロラクチン血症を起こしにくい薬です。一方、高血糖や糖尿病性ケトアシドーシスなどが報告されているため、投与中は血糖値の定期的な測定が必要です。統合失調症の薬物治療は再発予防のため長期間継続するのが原則です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成