処方薬の化学的性質として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
75 歳女性。骨粗しょう症の治療のため、近隣の整形外科クリニックに通院しており、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。(処方)リセドロン酸Na 錠2.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 起床時 14 日分この患者は、1 ヶ月前からこの薬剤を継続服用している。薬剤師は患者の医薬品に関する理解度を高めるために、繰り返し、服用に関する注意点を説明することにした。
処方薬の化学的性質として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 粘膜刺激性がある。ビスホスホネートには粘膜刺激性があり、食道潰瘍などの原因となるので記述は正しいです。
- ⑵ カルシウムイオンなどの金属イオンに対して高い親和性を示す。ホスホン酸基がカルシウムなどの金属イオンと強く結合するため、記述は正しいです。
- ⑶ 小腸では高極性のイオン型をとる。小腸の pH ではホスホン酸基が解離して高極性のイオン型となり、吸収率が低いため記述は正しいです。
- ⑷ ヒドロキシアパタイトに吸着する。骨のヒドロキシアパタイトに強く吸着して骨吸収面に集積するため、記述は正しいです。
- ⑸ 塩基性溶液中では加水分解される。ビスホスホネートの P-C-P 結合は加水分解されにくく、塩基性溶液中でも加水分解されません。
解説
正解は⑸です。リセドロン酸などのビスホスホネートは、ピロリン酸の P-O-P 結合を P-C-P 結合に置き換えた構造をもち、この炭素を介した結合は加水分解されにくく、塩基性溶液中でも安定です。一方、リン酸基が多価金属イオンと強く結合するため、骨のヒドロキシアパタイトに吸着し、カルシウムとキレートを形成します。高極性のため消化管吸収は悪く、粘膜刺激性もあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成