キャピラリー電気泳動は、微量の試料の分析に極めて有用であり、臨床検査における血清…
キャピラリー電気泳動は、微量の試料の分析に極めて有用であり、臨床検査における血清タンパク質の分析にも用いられている。溶融シリカ毛細管を用いたキャピラリー電気泳動に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ pH 7 の緩衝液を用いると、電気浸透流は陰極から陽極の方向に向かう。中性付近では毛細管内壁のシラノール基が負に帯電するため、電気浸透流は陽極から陰極へ向かいます。
- ⑵ キャピラリーゾーン電気泳動ではpH 7 の緩衝液を用いると、陽イオン性物質と中性物質は同時に泳動される。陽イオン性物質は電気浸透流に加えて自身の泳動で陰極へ進むため、中性物質より先に検出されます。
- ⑶ キャピラリーゲル電気泳動でタンパク質を分離すると、分子サイズの大きい順に検出される。ゲル電気泳動では分子ふるい効果により、分子サイズの小さいものから先に検出されます。
- ⑷ キャピラリー等電点電気泳動では、緩衝液に両性電解質(ポリアミノカルボン酸など)を溶解して分離を行う。両性電解質で pH 勾配をつくり、タンパク質を等電点の違いで分離します。
- ⑸ ミセル動電クロマトグラフィーでは、中性物質の相互分離が可能である。ミセルを擬似固定相とし、ミセルへの分配の違いで中性物質同士を分離できます。
解説
正解は⑷と⑸です。キャピラリー等電点電気泳動では、両性電解質(キャリアアンフォライト)を含む緩衝液で毛細管内に pH 勾配をつくり、タンパク質を等電点の位置に集めて分離します。ミセル動電クロマトグラフィーでは界面活性剤のミセルを擬似固定相として用い、ミセルへの分配の違いで電荷をもたない中性物質同士も分離できます。中性付近では電気浸透流は陽極から陰極へ向かいます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成