本剤投与によって起こりうる副作用を軽減するための処置として適切なのはどれか。2つ…
81 歳男性。以前、ダラツムマブ(遺伝子組換え)の治験に参加していた。この医薬品の製造販売が承認され、薬価収載されるまでの期間に限り、無償提供プログラムがあることを知り、参加することになった。なお、この医薬品の治験では症例数が限られていたことから、製造販売業者が作成した医薬品リスク管理計画(RMP)には、全例を対象にした特定使用成績調査の実施と安全性検討事項としてInfusion reaction、骨髄抑制、感染症が設定されていた。
本剤投与によって起こりうる副作用を軽減するための処置として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ Infusion reaction を軽減させるために、本剤投与前に副腎皮質ホルモンを投与する。Infusion reactionを軽減するため、投与前に副腎皮質ホルモンなどを前投与します。
- ⑵ 遅延性のInfusion reaction を軽減させるために、本剤投与後に抗ヒスタミン薬を投与する。遅発性のInfusion reactionを軽減するための投与後処置は、副腎皮質ホルモンの投与です。
- ⑶ 骨髄抑制のためにABO 式血液型の検査を定期的に行う。ダラツムマブは間接抗グロブリン試験に干渉するため投与前に血液型検査を行いますが、骨髄抑制のためではありません。
- ⑷ 慢性閉塞性肺疾患もしくは気管支ぜん息のある患者には、投与後処置として気管支拡張薬及び吸入ステロイド薬の投与を検討する。COPDや気管支ぜん息のある患者には、投与後処置として気管支拡張薬と吸入ステロイド薬の投与を検討します。
- ⑸ A 型肝炎ウイルスの再活性化を防ぐために肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行う。ダラツムマブで注意すべきなのはB型肝炎ウイルスの再活性化で、A型肝炎ウイルスではありません。
解説
正解は⑴と⑷です。ダラツムマブではInfusion reactionが高頻度に起こるため、投与前に副腎皮質ホルモン、解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬を前投与します。遅発性のInfusion reactionを防ぐためには投与後に副腎皮質ホルモンを投与し、慢性閉塞性肺疾患や気管支ぜん息のある患者では、気管支拡張薬と吸入ステロイド薬の投与後処置を検討します。ダラツムマブは輸血前の不規則抗体検査に干渉するため、投与前に血液型検査を行いますが、骨髄抑制の監視のためではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成