この患者の治療に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
66 歳男性。排尿困難となり病院を受診したところ、ホルモン感受性の前立腺癌と診断された。主な検査値は以下のとおり。(検査値)ALT 38 IU/L、AST 28 IU/L、血清クレアチニン値1.1 mg/dL、BUN 12 mg/dL、PSA 値28.0 ng/mL、グリーソンスコア9この患者は、以下の処方による治療が計画されている。(処方)リュープリン®PRO 注射用キット(注) 22.5 mg 24 週に1 回 皮下投与(注:注射用リュープロレリン酢酸塩)
この患者の治療に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 吸収が一定になるよう同じ部位に注射する必要がある。硬結などを避けるため、注射部位は毎回変える必要があります。
- ⑵ 24 週を超える間隔で投与すると、臨床所見が一過性に悪化するおそれがあるので、24 週後に来院するよう患者に指示する。間隔が空くと再投与時に一過性の病状悪化を起こすおそれがあるため、24週ごとの来院を指示します。
- ⑶ 注射部位が硬結するので、注射後はよくもむよう患者に指示する。注射部位をもむとマイクロカプセルが壊れて放出が変わるおそれがあるため、もまないよう指導します。
- ⑷ 血管内に注射液が混入しても徐放性は保持されるので問題ない。血管内に入ると徐放性が保たれず、塞栓などのおそれもあるため、血管内への注入は避けます。
- ⑸ 黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH-RH)誘導体又は合成LH-RH に対して過敏症のある場合は禁忌なので既往歴を確認する。LH-RH誘導体や合成LH-RHに対する過敏症の既往は禁忌のため、既往歴を確認します。
解説
正解は⑵と⑸です。リュープロレリンはLH-RH作動薬で、投与間隔が空きすぎると男性ホルモンが回復し、次の投与時に一過性にテストステロンが上昇して骨痛や排尿障害などの臨床所見が悪化する(フレアアップ)おそれがあります。そのため24週ごとに確実に来院するよう指示します。LH-RH誘導体などへの過敏症の既往は禁忌なので確認が必要です。注射部位は毎回変え、もむとマイクロカプセルが壊れるおそれがあるためもまないよう指導します。血管内への投与は避けます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成