学校薬剤師が貯水する前の水道水及び高置水槽から最も遠い1 階の給水栓における水の…
小学校において、学校薬剤師が飲料水の水質検査を行った。この学校では、飲料水は水道水を水源として3 階建物屋上の高置水槽に貯水し、あらためて塩素消毒装置を通したのち、校内の各階に設置した給水栓から給水している。
学校薬剤師が貯水する前の水道水及び高置水槽から最も遠い1 階の給水栓における水の水質検査を実施したところ、表に示す結果となった。貯水する前の水道水 給水栓における水一般細菌 26 集落/mL 85 集落/mL大腸菌 検出されず 検出されず塩化物イオン 35 mg/L 37 mg/L有機物(全有機炭素(TOC)の量) 1.6 mg/L 2.8 mg/LpH 値 6.8 7.8味 異常なし 異常なし臭気 異常なし 異常なし色度 0.5 度 0.5 度濁度 0.1 度 1.2 度遊離残留塩素 0.15 mg/L 0.05 mg/Lこの飲料水の水質検査の実施状況及び結果から推測される内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 貯水する前の水道水が、水道水質基準を満たしていない。貯水前の水道水は一般細菌、TOC、残留塩素などいずれも水道水質基準を満たしています。
- ⑵ 給水栓における水の一般細菌が、学校環境衛生基準を超えて検出されている。給水栓の一般細菌は85集落/mLで、基準の1 mLあたり100集落以下を満たしています。
- ⑶ 高置水槽内部が汚染されている可能性がある。給水栓で一般細菌、TOC、濁度が増えていることから、高置水槽内部が汚染されている可能性があります。
- ⑷ 校内給水系統に、し尿浄化槽排水が混入している可能性がある。し尿の混入があれば塩化物イオンが増加しますが、35から37 mg/Lとほぼ変化していないため考えにくいです。
- ⑸ 塩素消毒が適切に行われていない可能性がある。給水栓の遊離残留塩素が0.05 mg/Lで基準の0.1 mg/L以上を満たさず、消毒が不十分な可能性があります。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶と⑸です。給水栓の水は貯水前の水道水に比べて一般細菌、TOC、濁度が増えており、高置水槽の内部が汚れている可能性があります。また給水栓の遊離残留塩素が0.05 mg/Lと、基準の0.1 mg/L以上を満たしておらず、塩素消毒が適切に行われていない可能性があります。貯水前の水道水は基準を満たし、一般細菌85集落/mLも基準の100集落/mL以下です。塩化物イオンはほとんど変化しておらず、し尿の混入は考えにくいです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成