飲料水の水質検査に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
小学校において、学校薬剤師が飲料水の水質検査を行った。この学校では、飲料水は水道水を水源として3 階建物屋上の高置水槽に貯水し、あらためて塩素消毒装置を通したのち、校内の各階に設置した給水栓から給水している。
飲料水の水質検査に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 塩化物イオンは、し尿等の混入があると値が増加する。塩化物イオンはし尿や下水などの混入で増加するため、汚染の指標となり、正しい記述です。
- ⑵ 濁度は、無機又は有機性の浮遊物が多いと値が増加する。濁度は無機・有機の浮遊物が多いほど高い値を示すので、正しい記述です。
- ⑶ 有機物(全有機炭素(TOC)の量)の測定では、水中の有機物質を酸化して生成したCO2 量から炭素量に換算している。TOCの測定では有機物を酸化して生じたCO₂の量から炭素量に換算するので、正しい記述です。
- ⑷ 大腸菌は、特定酵素基質培地法を用いて、β-ガラクトシダーゼ活性の有無によって検出している。大腸菌はβ-グルクロニダーゼ活性で検出します。β-ガラクトシダーゼ活性で検出するのは大腸菌群なので誤りです。
- ⑸ pH 値は、水質の変化によって変動するが、遊離残留塩素の消毒効果にも影響を与える。pHが高いとHClOの割合が減り消毒効果が下がるため、pHは消毒効果に影響し、正しい記述です。
解説
正解は⑷です。水道水質検査の特定酵素基質培地法では、大腸菌はβ-グルクロニダーゼ活性によって検出し、β-ガラクトシダーゼ活性は大腸菌群の検出に用います。したがって⑷は誤りです。塩化物イオンはし尿や下水、海水の混入で増加し、汚染の指標になります。濁度は浮遊物が多いほど高くなり、TOCは有機物を酸化して生じたCO₂から炭素量を求めます。pHが高くなると次亜塩素酸の割合が減るため、遊離残留塩素の消毒効果は低下します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成