この患者に投与される¹⁸F-FDG 及びPET/CT 検査に関する記述のうち、誤…
57 歳男性。5 年前より、2 型糖尿病及び心房細動に対して以下の薬剤が処方されている。今回、悪性リンパ腫が疑われたため、確定診断のために¹⁸F-フルデオキシグルコース(FDG)を用いたポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影(PET/CT)検査を行うこととなった。(処方)メトホルミン塩酸塩錠250 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)1 日2 回 朝夕食後 30 日分ワルファリンカリウム錠1 mg 1 回2 錠(1 日2 錠)1 日1 回 夕食後 30 日分
この患者に投与される¹⁸F-FDG 及びPET/CT 検査に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 生体内での挙動がグルコースと類似するため、この患者の血糖コントロールが不十分な場合、患部の描出がしにくい。FDGはグルコースと競合するため、血糖コントロールが不十分だと患部が描出されにくく、正しい記述です。
- ⑵ グルコース利用率が高い組織を描出するので、安静状態で検査を行う。筋肉など正常組織へのFDG集積を避けるため安静状態で検査を行うので、正しい記述です。
- ⑶ 本剤の使用に際しては、放射線防護に関する法令を遵守する必要がある。放射性医薬品であるため、放射線防護に関する法令を遵守する必要があり、正しい記述です。
- ⑷ PET/CT 検査による患者の被曝実効線量は、一般公衆の1 年間の被曝実効線量より低い。PET/CT検査の実効線量は数〜十数mSv程度で、一般公衆の年間線量限度1 mSvより高いため誤りです。
- ⑸ 本剤が蓄積した組織から放出される消滅放射線を測定し画像化する。陽電子と電子が消滅するときに放出される2本の消滅放射線を測定して画像化するので、正しい記述です。
解説
正解は⑷です。FDG-PET/CT検査では、FDGによる被曝(数mSv)にCT撮影による被曝が加わり、1回の検査で数〜十数mSv程度の実効線量になるとされます。これは一般公衆の線量限度である年間1 mSvを上回るため、⑷は誤りです。FDGはグルコースと類似した挙動を示すため、高血糖では患部が描出されにくく、筋肉への集積を避けるため安静にして検査します。¹⁸Fから放出される陽電子が電子と消滅するときの消滅放射線を検出して画像化します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成