抑肝散エキス顆粒に含まれる生薬のうち、サイコと協力して、この患者にみられる症状を…
70 歳男性。1 年前に妻ががんで死亡し、娘夫婦と同居している。半年前から、元気がなく、物忘れをすることがあった。最近、「妻が私の隣に座って話しかけてくることがある」、「自分は邪魔にされている」、「娘の子供が私のお金を盗む」などの発言をするようになったので、娘に付き添われて病院を受診した。レビー小体型認知症と診断され、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。(処方)ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠3 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分抑肝散エキス顆粒 1 回2.5 g(1 日7.5 g)1 日3 回 朝昼夕食前 14 日分
抑肝散エキス顆粒に含まれる生薬のうち、サイコと協力して、この患者にみられる症状を改善することが最も期待されるのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ カンゾウカンゾウは諸薬の調和や脾胃を補う目的で配合され、鎮静の中心となる生薬ではありません。
- ⑵ チョウトウコウチョウトウコウは鎮静・鎮痙作用をもち、サイコと協力して興奮や幻覚・妄想などを鎮めます。
- ⑶ センキュウセンキュウは血行を改善する目的で配合される生薬です。
- ⑷ ビャクジュツ(又はソウジュツ)ビャクジュツ(ソウジュツ)は脾胃を補い水分代謝を整える目的で配合されます。
- ⑸ トウキトウキは血を補う目的で配合される生薬で、鎮静作用の中心ではありません。
解説
正解は⑵です。抑肝散は釣藤鈎、柴胡、当帰、川芎、白朮(または蒼朮)、茯苓、甘草の7種の生薬からなります。このうちチョウトウコウ(釣藤鈎)は鎮静・鎮痙作用をもち、肝の高ぶりを鎮める柴胡と協力して、神経の興奮やイライラ、幻覚・妄想などの症状を抑える中心的な生薬です。チョウトウコウに含まれるアルカロイドのリンコフィリンなどが鎮静作用に関わるとされます。トウキやセンキュウは血を補い、ビャクジュツやカンゾウは脾胃を補う働きをします。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成