我が国で販売されている製品(錠剤)でもNDMA の混入が確認され、クラスⅠの自主…
米国食品医薬品局より、ある医薬品の原薬から微量の N-ニトロソジメチルアミン(NDMA、下図)が検出されたとの発表があった。NDMA は発がん性が報告されており、薬物の原薬に混入したり製造工程で生成される可能性がある。そこで、品質管理に携わっている製薬企業の薬剤師は、ガスクロマトグラフィー/質量分析計(GC/MS)を用いて自社製品中のNDMA の混入を調べることにした。H3CN ― NOH3C
我が国で販売されている製品(錠剤)でもNDMA の混入が確認され、クラスⅠの自主回収が実施された。この情報提供を受けた薬局薬剤師がとるべき行動のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページにアクセスし、回収対象のロットや回収理由、危惧される具体的な健康被害などの情報を入手する。PMDAのホームページで回収対象のロットや理由、健康被害の情報を入手し、正確な対応に備えます。
- ⑵ 当該製品の処方歴がある患者をリストアップする。当該製品の処方歴がある患者をリストアップし、問合せや連絡に備えるのは適切です。
- ⑶ 患者からの問合せがあった場合、健康被害は生じないのでそのまま使用してくださいと伝える。健康被害が生じないと断言するのは不適切で、回収の情報に基づいて正確に説明し、処方医と相談します。
- ⑷ 患者の手元にある当該製品は、薬局で他の成分の製品に変更することができると患者に伝える。別の成分の製品への変更は処方の変更にあたり、処方医の判断が必要なので、薬局で変更できるとは伝えられません。
- ⑸ 薬局内の開封済み当該製品は、粉砕して水とともに下水に放流する。回収対象の製品は製造販売業者の回収に応じて返品するもので、粉砕して下水に流すのは不適切です。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑵です。クラスⅠの回収は、その製品の使用によって重篤な健康被害や死亡の原因となり得る状況での回収です。薬局薬剤師は、PMDAのホームページなどで回収対象のロットや理由、想定される健康被害などの正確な情報を入手し、当該製品の処方歴がある患者をリストアップして、問合せや処方医との連携に備えます。健康被害はないと断言したり、薬局の判断で別成分の製品に変えたりするのは不適切で、回収品は廃棄せず回収に応じます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成