抗菌薬の投与計画に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
抗菌薬の投与計画に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 薬物動態(PK)パラメーターとして、最小発育阻止濃度(MIC)が用いられる。MICは抗菌薬が細菌の発育を阻止する最小濃度で、薬力学(PD)のパラメーターです。
- ⑵ 薬力学的(PD)パラメーターとして、time above MIC が用いられる。time above MICは血中濃度(PK)とMIC(PD)を組み合わせたPK-PDパラメーターです。
- ⑶ PK-PD パラメーターとして、血中濃度時間曲線下面積(AUC)をMIC で除したAUC/MIC が用いられる。AUCをMICで割ったAUC/MICは、PK-PDパラメーターとして用いられます。
- ⑷ 濃度依存性作用型薬物のPK-PD パラメーターとして、最高血中濃度(Cmax)をMIC で除した Cmax/MIC が用いられる。アミノグリコシド系などの濃度依存性の抗菌薬では、Cmax/MICが効果の指標になります。
- ⑸ 時間依存性作用型薬物は、1 回あたりの投与量を増やし、投与間隔を延ばすことが望ましい。時間依存性の抗菌薬は、投与回数を増やしてMICを超える時間を長く保つことが望ましいです。
解説
正解は⑶と⑷です。抗菌薬の投与設計では、薬物動態(PK)と薬力学(PD)を組み合わせたPK-PDパラメーターを用います。AUC/MICは多くの抗菌薬で効果の指標となり、アミノグリコシド系やキノロン系などの濃度依存性の薬ではCmax/MICも用いられます。MICは薬力学のパラメーターで、time above MICはPK-PDのパラメーターです。β-ラクタム系などの時間依存性の薬は、1回量を増やすより投与回数を増やしてMICを超える時間を延ばすことが望ましいです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成