化学物質の主な有害作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
化学物質の主な有害作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 塩化ビニルモノマーは、膀胱がんを引き起こす。塩化ビニルモノマーは肝血管肉腫の原因物質として知られています。膀胱がんの原因はベンジジンなどです。
- ⑵ フェニトロチオンは、近位尿細管細胞に蓄積して腎障害を引き起こす。フェニトロチオンは有機リン系殺虫剤で、コリンエステラーゼを阻害して神経毒性を示します。近位尿細管障害はカドミウムなどです。
- ⑶ アスベストは、肺がんや悪性中皮腫の原因となる。アスベストは吸入により肺がんや悪性中皮腫の原因となります。
- ⑷ ベンジジンは、造血機能障害を引き起こす。ベンジジンは芳香族アミンで膀胱がんの原因物質です。造血機能障害を起こすのはベンゼンです。
- ⑸ シアン化水素は、シトクロムオキシダーゼを阻害して細胞呼吸を停止させる。シアン化水素はシトクロムcオキシダーゼを阻害して電子伝達系を止め、細胞呼吸を停止させます。
解説
正解は⑶と⑸です。アスベスト(石綿)の吸入は、長い潜伏期間を経て肺がんや悪性中皮腫、石綿肺を引き起こします。シアン化水素はミトコンドリアのシトクロムcオキシダーゼの3価鉄に結合して電子伝達系を止め、細胞が酸素を利用できなくなる内呼吸の停止を起こします。塩化ビニルモノマーは肝血管肉腫、ベンジジンは膀胱がんの原因として知られ、フェニトロチオンは有機リン系殺虫剤でコリンエステラーゼを阻害します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成