ある薬物を静脈内に急速投与し、得られた血中濃度の推移をモーメント解析で評価した。…
ある薬物を静脈内に急速投与し、得られた血中濃度の推移をモーメント解析で評価した。モーメント解析で求める指標に関する記述として、正しいのはどれか。
- ⑴ 全身クリアランスは、投与量に血中濃度時間曲線下面積をかけて求める。全身クリアランスは、投与量を血中濃度時間曲線下面積で割って求めます。
- ⑵ 平均滞留時間は、1次モーメント曲線下面積を血中濃度時間曲線下面積で割って求める。平均滞留時間は、濃度に時間をかけた曲線の面積を、濃度の曲線の面積で割った値です。
- ⑶ 解析の前に、体内動態が2-コンパートメントモデルに従うことを確かめておく必要がある。モーメント解析は特定のコンパートメントモデルを仮定せずに行える方法です。
- ⑷ 平均滞留時間は、線形の1-コンパートメントモデルでは消失半減期と等しい値になる。この場合の平均滞留時間は消失速度定数の逆数で、半減期の約1.44倍になります。
- ⑸ 経口投与での平均吸収時間は、経口と静注の平均滞留時間を足し合わせて求める。平均吸収時間は、経口投与後の平均滞留時間から静注後の値を引いて求めます。
解説
正解は、平均滞留時間を1次モーメント曲線下面積と血中濃度時間曲線下面積の比で求めるというものです。モーメント解析は、特定のコンパートメントモデルを仮定せずに血中濃度の推移を評価する方法です。全身クリアランスは投与量を血中濃度時間曲線下面積で割って求めます。線形の1-コンパートメントモデルでは平均滞留時間は消失速度定数の逆数となり、経口投与の平均吸収時間は平均滞留時間の差から求めます。
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