妊娠に気づかないまま放射線診療を受けた女性から、胎児への影響について相談を受けた…
妊娠に気づかないまま放射線診療を受けた女性から、胎児への影響について相談を受けた。胎児の放射線被ばくによる影響に関する説明として、正しいのはどれか。
- ⑴ 受精して間もない着床前の時期は、被ばくによる奇形が最も起こりやすい時期である。着床前の被ばくでは、胚が死亡するか影響なく発育するかのどちらかになり、奇形は起こりにくくなります。
- ⑵ 妊娠の末期に被ばくすると、精神発達の遅れが起こる危険が最も高まる。精神発達の遅れの危険が高いのは、脳が盛んに形成される妊娠の中期の前半です。
- ⑶ 器官が形づくられる時期の被ばくでは、奇形の危険がほかの時期より高い。器官形成期は細胞の分裂と分化が盛んで、奇形の危険が最も高い時期とされています。
- ⑷ 胎児の細胞は分裂がまだ盛んでないため、成人より放射線の影響を受けにくい。胎児の細胞は分裂が盛んで、成人より放射線の影響を受けやすいです。
- ⑸ 奇形の発生は確率的影響に分類され、しきい線量をもたない影響として扱う。奇形の発生は確定的影響に分類され、しきい線量があると考えられています。
解説
正解は、器官が形づくられる時期に被ばくすると奇形の危険が高くなるというものです。胎児への影響は、被ばくした時期によって現れ方が異なります。着床前では胚の死亡か正常な発育のどちらかになり、器官形成期では奇形、妊娠中期の前半では精神発達の遅れが問題になります。これらは確定的影響で、しきい線量があると考えられています。胎児は細胞分裂が盛んなため、放射線の影響を受けやすいです。
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