70歳の男性。冠動脈疾患の再発予防で低用量のアスピリンを服用している。大腸ポリー…
70歳の男性。冠動脈疾患の再発予防で低用量のアスピリンを服用している。大腸ポリープの切除の予定があり、医師から手術の7日ほど前から服用を中止するよう指示された。休薬期間が長く必要な理由として、最も適切なのはどれか。
- ⑴ 酵素に可逆的に結合し、血中から消えるまでに7日ほどかかるため。アスピリンは血中から速やかに消失しますが、酵素の阻害は不可逆的です。
- ⑵ 酵素を不可逆的に阻害し、核のない血小板は酵素を新たにつくれないため。作用は血小板の寿命の間続くため、新しい血小板に入れ替わるまで休薬が必要です。
- ⑶ 血小板の膜の受容体を競合的に遮断し、その結合が7日ほど続くため。受容体を不可逆的に遮断するのはクロピドグレルなどで、アスピリンは酵素を阻害します。
- ⑷ トロンボキサン合成酵素を誘導し、その量が元に戻るまで時間がかかるため。アスピリンはシクロオキシゲナーゼを阻害し、酵素を誘導するわけではありません。
- ⑸ 血小板の寿命は1日ほどで、毎日入れ替わる血小板に作用が蓄積するため。血小板の寿命は7〜10日ほどで、入れ替わるまで作用が続きます。
解説
正解は⑵です。アスピリンは血小板のシクロオキシゲナーゼのセリン残基をアセチル化して不可逆的に阻害し、トロンボキサンA2の産生を抑えます。血小板は核をもたず酵素を新たにつくれないため、作用はその血小板の寿命の間続きます。血小板の寿命は7〜10日ほどであり、新しい血小板に入れ替わるまで出血しやすい状態が続くため、手術の前には長めの休薬が必要になります。
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