妊娠12週の28歳の女性。猫を飼っており、ガーデニングも趣味である。妊娠中に感染…
妊娠12週の28歳の女性。猫を飼っており、ガーデニングも趣味である。妊娠中に感染すると胎児に影響が出ることがある病原体について心配して来局した。この女性が心配している、トキソプラズマについての説明として、正しいのはどれか。
- ⑴ 生のサケやマスを食べることで感染し、小腸で長く成長する条虫である。サケやマスから感染するのは日本海裂頭条虫です。
- ⑵ 猫の糞に含まれる卵のような形や、加熱不十分な肉を介して感染する原虫である。トキソプラズマは猫を終宿主とする原虫で、土や生肉を介して人に感染します。
- ⑶ 性行為によって感染し、鞭毛をもって腟や尿道に寄生する原虫である。性行為で感染し腟に寄生するのは腟トリコモナスです。
- ⑷ 蚊に刺されたときに唾液とともに体内に入り、赤血球の中で増える原虫である。蚊が媒介して赤血球内で増えるのはマラリア原虫です。
- ⑸ 酵母型と菌糸型の両方の形をとり、口の中に白い苔のような病変をつくる真菌である。口腔に白い病変をつくるのはカンジダで、原虫ではなく真菌です。
- ⑹ 加熱が不十分な豚肉や熊の肉から感染し、筋肉の中に寄生する線虫である。豚肉や熊肉から感染して筋肉に寄生するのは旋毛虫です。
解説
正解は⑵です。トキソプラズマは猫を終宿主とする原虫で、猫の糞に含まれるオーシストが土などを介して口に入るか、加熱が不十分な肉に含まれるシストを食べることで感染します。妊娠中に初めて感染すると、胎盤を通じて胎児に感染し、流産や先天性の障害を起こすことがあります。予防のため、猫の糞の処理やガーデニングでは手袋を使い、肉は十分に加熱するよう助言します。
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