注射剤や点眼剤の調製の基礎として、不揮発性の溶質を溶かした希薄溶液の性質を整理し…
注射剤や点眼剤の調製の基礎として、不揮発性の溶質を溶かした希薄溶液の性質を整理した。溶液は理想的にふるまい、電解質は完全に電離するものとする。記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 凝固点降下度は溶質の種類によって決まり、分子量の大きい溶質ほど大きい。凝固点降下度は溶質粒子の数で決まる束一的性質で、溶質の種類には左右されません。
- ⑵ 浸透圧は、溶液の絶対温度が高くなるほど小さくなる。ファントホッフの式により、浸透圧は絶対温度に比例して大きくなります。
- ⑶ 溶液の上の溶媒の蒸気圧は、溶液中の溶媒のモル分率に比例する。ラウールの法則により、溶媒の蒸気圧は純溶媒の蒸気圧に溶媒のモル分率を掛けた値になります。
- ⑷ 同じ質量モル濃度では、塩化カルシウムの水溶液の方がブドウ糖の水溶液より沸点上昇が大きい。塩化カルシウムは電離して3個の粒子になるため、粒子の数が多いほど沸点上昇は大きくなります。
- ⑸ 半透膜で濃度の異なる溶液を仕切ると、水は濃度の高い側から低い側へ移動する。水は濃度の低い側から高い側へ移動し、この移動を止める圧力が浸透圧です。
解説
正解は⑶と⑷です。不揮発性の溶質を溶かした希薄溶液の蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧は、溶質の種類ではなく粒子の数で決まる束一的性質です。ラウールの法則により溶液の上の溶媒の蒸気圧は溶液中の溶媒のモル分率に比例します。電離して粒子が増える塩化カルシウムでは、同じ質量モル濃度のブドウ糖より効果が大きくなります。浸透圧は絶対温度に比例し、水は濃度の低い側から高い側へ移動します。
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