局所麻酔薬に多い、pKaが9.0の弱塩基性の薬物について、水溶液中での分子形とイ…
局所麻酔薬に多い、pKaが9.0の弱塩基性の薬物について、水溶液中での分子形とイオン形(プロトンが付いた形)の割合を考えた。記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 薬物のpKaの値は、溶液のpHを変えるとそれに応じて変化する。pKaは物質に固有の値で、溶液のpHによって変わりません。
- ⑵ pH 11.0では、イオン形の濃度は分子形の濃度のおよそ100倍になる。pH 11.0ではpKaより2高いため、分子形がイオン形のおよそ100倍になります。
- ⑶ pH 9.0では、イオン形の割合はほぼ0になり、ほぼ分子形として存在する。pHとpKaが等しいとき、分子形とイオン形は半分ずつ存在します。
- ⑷ pH 7.0では、イオン形の濃度は分子形の濃度のおよそ100倍である。弱塩基ではpKaからpHを引いた値が2なので、イオン形と分子形の比は10の2乗の100になります。
- ⑸ pHを上げていくほど分子形の割合が増え、脂質の膜を透過しやすくなる。弱塩基はpHが高いほどプロトンが外れて分子形となり、膜を透過しやすくなります。
解説
正解は⑷と⑸です。弱塩基では、ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式から、イオン形と分子形の濃度の比はpKaからpHを引いた値を指数とする10のべき乗になります。pH 7.0では比が100で、イオン形が多く存在します。pHとpKaが等しい9.0では半分ずつ、pH 11.0では分子形がイオン形の約100倍です。pHが高いほど分子形が増えて膜を透過しやすくなり、炎症部位のように酸性になると麻酔薬は効きにくくなります。
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