58歳の女性。膵がんと診断されたばかりで、外来で化学療法を始める予定である。腹部…
58歳の女性。膵がんと診断されたばかりで、外来で化学療法を始める予定である。腹部の痛みと不眠があり、家族も今後のことに強い不安を感じている。この時期の緩和ケアの考え方として、正しいのはどれか。
- ⑴ 抗がん治療の効果がなくなり、終末期に入ってから初めて開始する。緩和ケアは終末期に限らず、診断の時から必要に応じて始めます。
- ⑵ 鎮痛薬は痛みが強くなったときに頓用し、時間を決めて使う方法は依存を招くため避ける。持続する痛みには鎮痛薬を時間を決めて使い、痛みの再燃を防ぐことが基本です。
- ⑶ 対象は患者本人の身体の痛みで、家族の心のつらさは医療とは切り離して扱う。緩和ケアは患者と家族の両方を対象とし、身体、精神、社会、スピリチュアルな苦痛に向き合います。
- ⑷ がんの患者を対象とする医療で、心不全や慢性呼吸器疾患の患者には適用されない。緩和ケアの対象はがんに限られず、心不全などの生命を脅かす病気の患者と家族も含まれます。
- ⑸ 診断された時点から、がんの治療と並行して、体と心のつらさを和らげるために行う。緩和ケアは終末期に限らず、診断時から治療と並行して行うことが推奨されています。
解説
正解は⑸です。緩和ケアは、生命を脅かす病気に関わる問題に直面している患者と家族の生活の質を高めるための取組みで、がんと診断された時点から、治療と並行して行うことが勧められています。対象は身体の痛みだけでなく、精神的、社会的、スピリチュアルな苦痛を含み、家族も支援の対象です。がん以外の病気も対象となり、持続する痛みには鎮痛薬を時間を決めて使うことが基本です。
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