夏の海で長時間日光を浴びた20歳の男性が、皮膚の発赤と痛みを訴えて来局した。日光…
夏の海で長時間日光を浴びた20歳の男性が、皮膚の発赤と痛みを訴えて来局した。日光に含まれる非電離放射線の生体への影響に関する記述として、正しいのはどれか。
- ⑴ 紫外線を浴びると、皮膚でビタミンAの前駆体が活性型に変わり、カルシウムの吸収が高まる。紫外線で皮膚の7-デヒドロコレステロールから生じるのはビタミンD3で、カルシウムの吸収を高めます。
- ⑵ 赤外線は電離作用によってDNAの鎖を切断し、皮膚がんの主な原因となる。赤外線は電離作用をもたず、主な作用は熱によるもので、皮膚がんの主な原因は紫外線です。
- ⑶ 皮膚に当たった紫外線は、DNAの隣り合うピリミジン塩基どうしを結合させて二量体をつくる。紫外線はピリミジン二量体をつくり、修復が追いつかないと突然変異や皮膚がんの原因になります。
- ⑷ 紫外線は波長が長いものほどエネルギーが大きく、オゾン層に吸収されやすい。波長が短いほどエネルギーが大きく、オゾン層に吸収されやすいのも短い波長の紫外線です。
- ⑸ 雪面や水面で強い日差しを浴びたあとに起こる角膜炎は、赤外線の熱が原因で生じる。雪眼炎などの角膜炎は紫外線によるもので、赤外線は長期の曝露で白内障の原因となります。
解説
正解は⑶です。紫外線は非電離放射線ですが、DNAに吸収されて隣り合うピリミジン塩基を結合させ、二量体をつくります。修復が追いつかないと突然変異や皮膚がんにつながり、急性には日焼けによる紅斑を起こします。紫外線は波長が短いほどエネルギーが大きく、オゾン層に吸収されやすくなります。皮膚でビタミンD3の生成を促す一方、角膜炎の原因にもなります。赤外線は電離作用をもたず、熱作用が中心です。
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