医薬品の安定性を短期間で予測するため、40℃、50℃、60℃で加速試験を行って分…
医薬品の安定性を短期間で予測するため、40℃、50℃、60℃で加速試験を行って分解の速度定数を求め、室温での値を推定した。この推定の基礎となるアレニウスの式に関する記述として、正しいのはどれか。
- ⑴ 活性化エネルギーが大きい反応ほど、温度を上げたときに速度定数が大きく増える。アレニウスの式では、活性化エネルギーが大きいほど速度定数の温度依存性が大きくなります。
- ⑵ 頻度因子は温度とともに指数関数的に増える量で、速度定数の温度変化の大部分を担う。アレニウスの式では頻度因子は温度によらない定数として扱い、温度変化は指数の項が担います。
- ⑶ 反応速度定数は、温度が一定でも反応物の濃度が高いほど大きな値になる。濃度が高いと反応速度は大きくなりますが、速度定数そのものは温度で決まり、濃度によって変わりません。
- ⑷ 一次反応で分解する医薬品では、初濃度を2倍にすると半減期も2倍に延びる。一次反応の半減期は速度定数だけで決まり、初濃度を変えても同じ値になります。
- ⑸ 速度定数の自然対数を絶対温度の逆数に対してプロットすると直線になり、その切片から活性化エネルギーが求まる。直線になるのは速度定数の対数を絶対温度の逆数に対してプロットしたときですが、活性化エネルギーは切片ではなく傾き(−Ea/R)から求めます。切片は頻度因子の対数です。
解説
正解は⑴です。アレニウスの式では、速度定数は頻度因子と、活性化エネルギーを気体定数と絶対温度の積で割った値の指数関数との積で表されます。そのため活性化エネルギーが大きい反応ほど温度による速度定数の変化が大きくなります。加速試験では速度定数の対数を絶対温度の逆数に対してプロットし、直線の傾きから活性化エネルギーを求めて室温へ外挿します。頻度因子は温度によらない定数として扱い、速度定数は濃度によらず温度で決まる値です。
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