薬物を目的の部位に届けるターゲティングの考え方と、それを利用した医薬品について確…
薬物を目的の部位に届けるターゲティングの考え方と、それを利用した医薬品について確認した。記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 脂質ナノ粒子は、mRNAを細胞の外で翻訳させ、そこでできたたんぱく質を細胞の中へ届けるための担体である。脂質ナノ粒子はmRNAを分解から守って細胞の中に届け、細胞の中で翻訳させるための担体です。
- ⑵ 能動的ターゲティングは、粒子の大きさの調節によって、薬物をがん組織に受動的に集める方法を指す。粒子の大きさを利用するのは受動的ターゲティングで、能動的ターゲティングは抗体などの標的認識を利用します。
- ⑶ 抗体薬物複合体の抗がん薬は、血液中で速やかに抗体から外れ、全身の細胞に広く作用するよう設計されている。血液中では抗体から外れにくく、標的の細胞に取り込まれてから放出されるよう設計されています。
- ⑷ カペシタビンは体内で段階的に代謝され、腫瘍の組織に多い酵素によって最後にフルオロウラシルに変わる。最後の活性化の段階を腫瘍に多い酵素が担うため、腫瘍で多く活性体が生じます。
- ⑸ がん組織では血管の透過性が高く、リンパ系による回収も乏しいため、高分子やナノ粒子がたまりやすい。この性質を利用して、薬物を封入した粒子をがん組織に集めることができます。
解説
正解は⑷と⑸です。カペシタビンは肝臓などで段階的に代謝され、最後に腫瘍の組織に多いチミジンホスホリラーゼによってフルオロウラシルに変わるプロドラッグです。がん組織は血管の透過性が高く、リンパ系による回収が乏しいため、高分子やナノ粒子がたまりやすく、これを受動的ターゲティングに利用します。抗体などで標的を認識させるのが能動的ターゲティングです。脂質ナノ粒子はmRNAを細胞の中に届けます。
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