前立腺肥大症でタムスロシンを服用している72歳の男性に、デュタステリドが追加され…
前立腺肥大症でタムスロシンを服用している72歳の男性に、デュタステリドが追加された。この男性から新しい薬の働きについて質問を受けた。デュタステリドの作用のしくみとして、正しいのはどれか。
- ⑴ 膀胱のβ3受容体を刺激して排尿筋を弛緩させ、ためられる尿の量を増やす。β3受容体の刺激はミラベグロンなどの作用です。
- ⑵ 前立腺と膀胱頸部のα1受容体を遮断し、尿道の抵抗を速やかに下げる。α1受容体の遮断はすでに服用しているタムスロシンの作用です。
- ⑶ 膀胱の排尿筋のムスカリン受容体を遮断し、膀胱の過剰な収縮を抑える。ムスカリン受容体の遮断は過活動膀胱の治療薬の作用です。
- ⑷ テストステロンからより強い男性ホルモンへの変換を妨げ、前立腺を縮める。デュタステリドは5α還元酵素を阻害し、前立腺の肥大を促すジヒドロテストステロンを減らします。
- ⑸ ホスホジエステラーゼ5を阻害し、下部尿路の平滑筋を弛緩させて症状を和らげる。ホスホジエステラーゼ5の阻害はタダラフィルの作用です。
解説
正解は⑷です。デュタステリドは5α還元酵素を阻害し、テストステロンが前立腺の中で作用の強いジヒドロテストステロンに変わるのを妨げます。その結果、前立腺の肥大が抑えられ、数か月かけて前立腺が縮小します。効果が現れるまで時間がかかるため、α1遮断薬と併用されることがあります。前立腺特異抗原の値をおよそ半分に下げるため、前立腺がんの検査値を読むときに注意が必要です。
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