心房細動の80歳の女性がジゴキシンを毎朝服用している。吐き気と食欲の低下を訴えた…
心房細動の80歳の女性がジゴキシンを毎朝服用している。吐き気と食欲の低下を訴えたため、血中濃度を測定して投与量を見直すことになった。採血の時期の考え方として、最も適切なのはどれか。
- ⑴ 服用の時刻を記録せずに採血し、得られた値を1日の中の平均の濃度とみなして評価する。服用からの時間が分からないと、値が分布の途中か終わったあとかを判断できません。
- ⑵ 定常状態に達したあと、組織への分布が終わった時期である次の服用の直前に採血する。ジゴキシンは分布に時間がかかるため、分布が終わった時期の濃度が作用の評価に適しています。
- ⑶ 服用を始めた翌日に採血し、そのときの値をもとに長く続ける維持量を決めて投与を続ける。半減期の長い薬では定常状態に達するまで日数がかかるため、翌日の値では維持量を決められません。
- ⑷ 食事をとってから採血し、食事の影響を受けた状態での最も高い濃度を確認して評価する。採血は服用からの時間を決めて行うもので、食後の最も高い濃度を目標に測るものではありません。
- ⑸ 服用後1時間以内の血中濃度が最も高い時期に採血し、その値を心筋の中の濃度とみなして評価する。服用直後は分布の途中で血中濃度が高く、心筋の中の濃度を反映しないため評価に適しません。
解説
正解は⑵です。ジゴキシンは吸収されたあと心筋などの組織へゆっくり分布するため、服用後しばらくは血中濃度が組織の濃度を反映しません。そのため、服用から分布が終わるまで十分に時間をおいた時期、たとえば次の服用の直前に採血します。また、半減期が長く定常状態に達するまで日数がかかるため、投与を始めた直後や量を変えた直後の値では評価できません。採血時刻と服用時刻を必ず記録します。
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