慢性心不全でジゴキシンを服用している86歳の女性が、食欲の低下と吐き気で受診し、…
慢性心不全でジゴキシンを服用している86歳の女性が、食欲の低下と吐き気で受診し、ジゴキシンの血中濃度は3.2 ng/mLであった。腎機能の低下のため、この患者でのジゴキシンの消失半減期は72時間と見積もられた。服用を中止したとき、血中濃度が0.8 ng/mLまで下がるのに要する日数として、最も近いのはどれか。
- ⑴ 3日半減期1回分の72時間で、血中濃度は1.6 ng/mLまでしか下がりません。
- ⑵ 12日半減期4回分の288時間で、目標の濃度を大きく下回るまでの日数です。
- ⑶ 9日半減期3回分の216時間で、濃度は0.4 ng/mLまで下がる計算になります。
- ⑷ 6日3.2から0.8へは4分の1で半減期2回分となり、72時間の2倍の144時間で6日です。
- ⑸ 4日濃度が時間に比例して直線的に下がると考えた誤りで、一次速度の消失では成り立ちません。
解説
正解は⑷です。ジゴキシンの消失は一次速度に従い、半減期ごとに血中濃度が半分になります。3.2 ng/mLから0.8 ng/mLへは4分の1で、半減期2回分にあたります。この患者の半減期は72時間なので、2倍の144時間、つまり6日かかります。ジゴキシンは主に腎臓から排泄されるため、腎機能が低下した高齢者では半減期が延び、中毒が起こりやすく、回復にも時間がかかります。
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