薬局で販売している妊娠検査薬は、尿中のヒト絨毛性ゴナドトロピンを2種類の抗体で挟…
薬局で販売している妊娠検査薬は、尿中のヒト絨毛性ゴナドトロピンを2種類の抗体で挟み込み、判定部に色の線を出して検出するイムノクロマト法を用いている。この検出のしくみとして、正しいのはどれか。
- ⑴ 試料中の抗原を加熱して変性させ、抗体を加えたときに生じる沈殿の濁りの強さから抗原の量を求める。濁りで測るのは免疫比濁法などで、検査薬は抗原を変性させずに抗体で捕らえて検出します。
- ⑵ 抗原の別々の部位を認識する2種類の抗体を用い、一方を判定部に固定し、他方を色素で標識しておく。標識抗体と結合した抗原が判定部の固定抗体に捕らえられ、挟み込まれた形で色の線が現れます。
- ⑶ 抗原と同じ構造をもつ標識物質を加え、試料中の抗原と抗体への結合を競わせて、結合した標識の量を測る。これは競合法の原理で、2種類の抗体で挟み込むサンドイッチ法とは異なります。
- ⑷ 抗体の代わりに抗原を分解する酵素を判定部に固定し、分解で生じた物質の色の変化から抗原の有無を判定する。イムノクロマト法は抗原と抗体の特異的な結合を利用するもので、酵素による分解は用いません。
- ⑸ 試料中の抗原に放射性同位元素を結合させ、抗体に結合した放射能の量を測って陽性か陰性かを判定する。放射性同位元素を用いるのは放射免疫測定法で、一般用の検査薬には用いられません。
解説
正解は⑵です。イムノクロマト法は、試料が細長い膜の上をしみ込んで移動する性質を利用した免疫測定法です。妊娠検査薬では、色素で標識した抗体が尿中のヒト絨毛性ゴナドトロピンと結合し、そのまま移動して判定部に固定された別の抗体に捕らえられます。抗原の異なる部位を認識する2種類の抗体で挟み込むサンドイッチ法の形をとり、標識が集まって色の線として見えるようになります。
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