次の模式図は、この女性が購入した妊娠検査薬の検出メカニズムを表している。以下の記…
27 歳既婚女性。生理が遅れているため、自宅近隣のドラッグストアで、妊娠検査薬※を購入した。自宅でこの検査薬の説明書どおりに採尿部に尿をかけて、規定の時間が経過したのち反応を観察した。※ 妊娠時にはヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)が分泌されることが知られており、尿中のhCG をイムノクロマトグラフィーで検出する妊娠検査薬が市販されている。
次の模式図は、この女性が購入した妊娠検査薬の検出メカニズムを表している。以下の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。採尿部 判定窓 終了確認窓尿 抗体A抗体B 抗体ChCG 標識抗体A:マウス抗 X 標識抗体抗体B:マウス抗 X 抗体抗体C:ウサギ抗 Y 抗体
- ⑴ 目視で観測するため、抗体Aの標識には主に金コロイドが用いられる。目視で判定するため、抗体Aの標識には赤く見える金コロイドなどが用いられ、正しい記述です。
- ⑵ X に入るのは、hCG である。抗体Aと抗体BはどちらもhCGを認識する抗体なので、XはhCGで正しい記述です。
- ⑶ Y に入るのは、ウサギIgG である。抗体Cはマウス由来の標識抗体を捕捉する抗体なので、Yはマウスの抗体であり、ウサギIgGは誤りです。
- ⑷ 尿中のhCG 濃度が著しく高いとき、判定窓の線が濃く、終了確認窓の線が薄くなったり、消失したりする場合がある。hCGが著しく多いと標識抗体の多くが判定窓で捕捉され、終了確認窓の線が薄くなることがあるので、正しい記述です。
- ⑸ 抗体Cの代わりに、hCG を用いることも可能である。hCGを固定しても標識抗hCG抗体を捕捉できるので、抗体Cの代わりに用いることができ、正しい記述です。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。この妊娠検査薬では、金コロイドで標識したマウス抗hCG抗体(抗体A)が尿中のhCGと結合し、判定窓に固定したマウス抗hCG抗体(抗体B)に捕捉されて線が現れます。hCGと結合しなかった標識抗体は、終了確認窓のウサギ抗マウスIgG抗体(抗体C)に捕捉されます。したがってYはマウスIgGで、ウサギIgGではありません。hCGが非常に多いと標識抗体が判定窓で使われ、終了確認窓の線が薄くなることがあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成