長年にわたり削岩機を使う作業に従事してきた男性に、冬の屋外作業中、手の指が発作的…
長年にわたり削岩機を使う作業に従事してきた男性に、冬の屋外作業中、手の指が発作的に白く変色してしびれる症状が現れるようになった。この職業性の障害の原因として、最も適切なのはどれか。
- ⑴ 高い気圧の環境から急に減圧されたことで、血液や組織の中に窒素の気泡が生じたため。急な減圧による窒素の気泡は減圧症の原因で、潜水や圧気工事の作業でみられます。
- ⑵ 作業場の大きな騒音を長く浴び続けたことで、内耳の有毛細胞がしだいに障害されたため。騒音による内耳の障害は騒音性難聴の原因で、指の血管の発作的な収縮は起こしません。
- ⑶ 岩石の粉じんを長く吸い込み続けたことで、肺に線維化が進んで酸素の取り込みが減ったため。粉じんによる肺の線維化はじん肺で、手指の発作的な白色化の原因ではありません。
- ⑷ 手に持った工具から伝わる局所的な振動が、指の末梢の血管を収縮しやすい状態にしたため。削岩機などによる局所振動はレイノー現象を伴う振動障害を起こし、寒冷で誘発されます。
- ⑸ 作業で使う有機溶剤の蒸気を吸い続けたことで、末梢神経の軸索が変性して伝導が落ちたため。有機溶剤による末梢神経の障害はしびれを起こしますが、寒冷で指が白くなる発作とは異なります。
解説
正解は⑷です。削岩機やチェーンソーなど手で持つ工具の振動に長く曝露されると、手指の末梢循環障害、末梢神経障害、骨や関節の障害からなる振動障害が起こります。代表的な症状は、寒冷にさらされたときに手指が発作的に白くなるレイノー現象で、白ろう病とも呼ばれます。対策には振動の少ない工具の使用、作業時間の制限、保温などがあります。騒音性難聴、じん肺、減圧症も職業性疾病ですが、原因となる有害要因が異なります。
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