長時間の絶食が続くと、肝臓でケトン体の産生が増え、脳や骨格筋がこれをエネルギー源…
長時間の絶食が続くと、肝臓でケトン体の産生が増え、脳や骨格筋がこれをエネルギー源として利用するようになる。この代謝について正しいのはどれか。
- ⑴ 肝臓はケトン体を合成するとともに、自らも主要なエネルギー源として消費する。肝臓はケトン体を利用する酵素(スクシニルCoAトランスフェラーゼ)をほとんどもたず、肝外組織へ供給します。
- ⑵ 脂肪酸は細胞質でβ酸化を受けて、ケトン体の材料となるアセチルCoAになる。β酸化はミトコンドリアのマトリックスで進みます。細胞質で進むのは脂肪酸の合成です。
- ⑶ ケトン体の産生は、膵臓からのインスリン分泌が増えると促進される。インスリンは脂肪分解とケトン体産生を抑えます。産生を促すのはインスリンの低下とグルカゴンの上昇です。
- ⑷ ケトン体のうちアセトンは、骨格筋でアセチルCoAに戻されて利用される。アセトンはアセト酢酸の脱炭酸で生じ、ほとんど利用されずに呼気や尿へ排泄されます。
- ⑸ ケトン体は、肝細胞のミトコンドリアでアセチルCoAから合成される。β酸化で増えたアセチルCoAから、HMG-CoAを経てアセト酢酸と3-ヒドロキシ酪酸が合成されます。
解説
正しいのは、ケトン体が肝細胞のミトコンドリアでアセチルCoAから合成されるという記述です。絶食でインスリンが低下しグルカゴンが上昇すると、脂肪組織から放出された脂肪酸が肝臓のミトコンドリアでβ酸化を受け、増えたアセチルCoAからアセト酢酸と3-ヒドロキシ酪酸がつくられます。肝臓自身はケトン体を利用できないため、これらは血液を介して脳や骨格筋に運ばれて使われます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。