13 歳の男子。2 週前から左眼が見えづらくなり眼科を受診した。左視力0.06(…
13 歳の男子。2 週前から左眼が見えづらくなり眼科を受診した。左視力0.06(1.0×+12.50 D ○ cyl-1.00 D 175°)。眼底に異常を認めない。左細隙灯顕微鏡写真(別冊No. 12)を別に示す。小学校の健診で心電図の異常を指摘され経過観察中である。母、姉および母方の祖父に同疾患がみられる。考えられる疾患はどれか。
- ⑴ Kearns-Sayre 症候群Kearns-Sayre症候群は外眼筋麻痺・網膜色素変性・心伝導障害を伴いますが、水晶体偏位は特徴ではありません。
- ⑵ Marfan 症候群水晶体偏位、心血管異常、常染色体顕性遺伝の家族歴がそろいます。
- ⑶ Sturge-Weber 症候群Sturge-Weber症候群は顔面血管腫と緑内障が特徴で、遺伝性ではありません。
- ⑷ von Recklinghausen 病von Recklinghausen病は虹彩結節や視神経膠腫が特徴です。
- ⑸ Wilson 病Wilson病は角膜のKayser-Fleischer輪が特徴で、常染色体潜性遺伝です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。13歳の男子で、左眼に+12.50Dという強い遠視があり、眼底に異常がないことから、水晶体が瞳孔領から外れた水晶体偏位(亜脱臼)による無水晶体眼に近い屈折状態が考えられます。写真は確認できませんが、細隙灯顕微鏡で水晶体の偏位が示されていると考えられます。心電図異常(大動脈や弁の異常)と、母・姉・母方祖父の家族歴(常染色体顕性遺伝)を合わせると、フィブリリン1遺伝子異常によるMarfan症候群に合います。水晶体は上耳側に偏位しやすいです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-10.html)を加工して作成