6 歳の男児。就学時健康診断で左眼の視力低下を指摘され来院した。視力は右1.0(…
6 歳の男児。就学時健康診断で左眼の視力低下を指摘され来院した。視力は右1.0(1.2×+0.50 D)、左0.5(0.9×+1.50 D)。完全屈折矯正下の眼位は遠見・近見ともに10 Δ内斜視であった。Bagolini 線条検査の結果(別冊No. 13)を別に示す。網膜対応で正しいのはどれか。
- ⑴ 正常対応正常対応なら他覚的斜視角に一致したずれが見えるはずです。
- ⑵ 対応欠如対応欠如なら片眼の線が見えない抑制の反応になります。
- ⑶ 二重対応二重対応は正常対応と異常対応が同時に現れる状態で、本例の結果とは異なります。
- ⑷ 調和性異常対応斜視があるのに線が光点で交差して見え、自覚的斜視角が0の調和性異常対応です。
- ⑸ 不調和性異常対応不調和性異常対応なら、0とも他覚的斜視角とも異なるずれが見えます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。完全矯正下で10Δの内斜視があり、左眼の矯正視力が右眼よりやや低い6歳児で、Bagolini線条検査の結果から網膜対応を判定します。図は確認できませんが、公表正答からは、斜視があるにもかかわらず2本の線が光点で交差して見える(自覚的斜視角が0)結果と考えられ、これは調和性異常対応を示します。小角度の内斜視と軽い不同視、軽度の弱視という組合せは微小斜視に近い病態で、調和性異常対応を伴いやすい特徴と一致します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-10.html)を加工して作成