6 歳4 か月の男児。生後間もなく右方に静止位を伴う先天眼振と診断された。眼鏡に…
6 歳4 か月の男児。生後間もなく右方に静止位を伴う先天眼振と診断された。眼鏡による屈折矯正で、就学時まで経過観察した。両眼ともに矯正視力は静止位で1.2 であるが、左への顔まわしが15° ある。方針で誤っているのはどれか。
- ⑴ Version prism の処方両眼に同方向基底のプリズムを用いて眼位を静止位に移し、顔回しを軽減できます。
- ⑵ Anderson 法による手術静止位側に働くともむき筋を後転し、静止位を正面に移す術式で適応があります。
- ⑶ Kestenbaum 法による手術ともむき筋の後転と短縮を組み合わせて静止位を正面に移す術式で適応があります。
- ⑷ 両眼水平4 直筋大量後転術静止位のない眼振の振幅を減らす術式で、顔回しを矯正する目的には適しません。
- ⑸ 授業中は黒板に向かって左寄りの座席に座るよう指導左寄りに座れば黒板が右方にあり、静止位で見やすくなるため適切な指導です。
解説
正解は⑷です。この症例は右方に静止位をもつ先天眼振で、正面を見るために顔を左に回しています。眼を静止位に向けたまま顔を正面に戻す方法として、両眼に同方向の基底をもつversion prismの処方、静止位側を向けるともむき筋を後転するAnderson法、ともむき筋の後転と短縮を組み合わせるKestenbaum法による手術があります。両眼水平4直筋大量後転術は、静止位をもたない眼振で振幅を減らす目的の術式で、この症例の顔回しの矯正には適しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-10.html)を加工して作成