4 歳6 か月の男児。生後3 か月ころからの眼位異常を母親が訴え来院した。視力は…
4 歳6 か月の男児。生後3 か月ころからの眼位異常を母親が訴え来院した。視力は右1.2、左1.2 で、正面での眼位は+10°、R/L 30°で両眼視機能は良好である。9 方向むき眼位写真と強制閉瞼時の写真(別冊No. 5)を別に示す。この症例にみられるのはどれか。
- ⑴ 顎下げ本例の上下偏位からは顎下げの頭位は典型的ではありません。
- ⑵ 偽眼瞼下垂下斜視の眼では上眼瞼が下がり、偽眼瞼下垂がみられます。
- ⑶ 右への頭部傾斜右への頭部傾斜は本例の所見としては典型的ではありません。
- ⑷ 瞳孔の対光反射消失瞳孔の対光反射消失は動眼神経麻痺などの所見で、本例とは合いません。
- ⑸ Bielschowsky 現象陽性Bielschowsky現象は交代性上斜位の所見で、本例とは合いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。乳児期から右眼の大きな上斜視(R/L 30°)があり、両眼視機能が良好なことから、右眼で固視する際に左眼が下斜視になっていると考えられます。下斜視の眼では上眼瞼が眼球の位置に合わせて下がるため、実際には挙筋の機能に異常がなくても眼瞼下垂のように見える偽眼瞼下垂がみられます。強制閉瞼時の写真は、眼球運動の評価やBell現象の確認に用いられます。顎下げや対光反射消失は本例の所見に合いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-10.html)を加工して作成