65 歳の男性。網膜色素変性の定期受診のため来院した。視力は右0.2(矯正不能)…
65 歳の男性。網膜色素変性の定期受診のため来院した。視力は右0.2(矯正不能)、左0.3(矯正不能)。眼底写真、フルオレセイン蛍光眼底造影検査およびOCTの結果(別冊No. 9)を別に示す。この患者の検査と所見の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 眼底自発蛍光検査 ― 網膜萎縮に一致した低蛍光網膜色素上皮の萎縮部位は自発蛍光が失われ、低蛍光になります。
- ⑵ 中心フリッカ検査 ― 限界フリッカ値低下視神経機能は比較的保たれ、限界フリッカ値の低下は典型的な所見ではありません。
- ⑶ ERG 検査 ― 陰性型網膜色素変性のERGは減弱・消失型で、陰性型ではありません。
- ⑷ Goldmann 視野計検査 ― 輪状暗点中間周辺部の杆体障害を反映して輪状暗点がみられます。
- ⑸ swinging flashlight test ― RAPD 陽性両眼性で左右差が少ないため、RAPDは通常陰性です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑷です。網膜色素変性は杆体から障害が始まる遺伝性の網膜変性で、眼底自発蛍光では網膜色素上皮の萎縮部位が低蛍光となり、黄斑周囲に過蛍光のリングがみられることもあります。Goldmann視野計では中間周辺部の輪状暗点から始まり、求心性視野狭窄へ進行します。ERGは高度に減弱または消失型で、陰性型はX連鎖性若年網膜分離症や停在性夜盲などの所見です。両眼性で左右差が少ないため、RAPDは通常陰性です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-10.html)を加工して作成