70 歳の男性。2か月前に脳梗塞を発症し、リハビリテーション中である。この患者に…
70 歳の男性。2か月前に脳梗塞を発症し、リハビリテーション中である。この患者に見本の絵(別冊No. 5A)を書き写すよう指示したところ描いた絵(別冊No. 5B)を別に示す。最も可能性の高い障害はどれか。
- ⑴ 皮質盲皮質盲では全く見えないため、模写自体が困難です。
- ⑵ 相貌失認相貌失認は人の顔を識別できない障害で、模写の片側欠落とは関係しません。
- ⑶ 同名半盲同名半盲では眼を動かして補えるため、模写で片側が欠けることは通常ありません。
- ⑷ 水平注視麻痺水平注視麻痺は眼球運動の障害で、模写の片側欠落の原因ではありません。
- ⑸ 半側空間無視片側の空間に注意が向かず、模写で片側が描かれない高次脳機能障害です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。絵は確認できませんが、脳梗塞後の患者が見本の絵を書き写す模写課題で、正答から、絵の片側(多くは左側)が描かれていなかったと考えられます。半側空間無視は主に右頭頂葉の障害で起こり、視野が保たれていても左側の空間に注意が向かず、存在を無視してしまう高次脳機能障害です。同名半盲では患者は欠損を自覚して眼を動かして補うことができ、模写で片側だけ欠けることは通常ありません。皮質盲では全く見えず、相貌失認は顔が分からない障害です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-10.html)を加工して作成