50 歳の男性。眼位異常を主訴に来院した。視力は右1.2(矯正不能)、左1.2(…
50 歳の男性。眼位異常を主訴に来院した。視力は右1.2(矯正不能)、左1.2(矯正不能)。右眼固視の9方向眼位写真(別冊No. 7)を別に示す。右眼遮閉で左眼の開瞼は良好で、Bell 現象は陽性であった。左眼に対して筋移動術による手術を計画する場合、手術筋となるのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 上斜筋上斜筋は上転を補う筋移動術の対象ではありません。
- ⑵ 下斜筋下斜筋は筋移動術の対象としては用いられません。
- ⑶ 下直筋下直筋は拘縮があれば後転しますが、筋移動術の手術筋ではありません。
- ⑷ 外直筋Knapp法で外直筋を上直筋付着部の耳側へ移動します。
- ⑸ 内直筋Knapp法で内直筋を上直筋付着部の鼻側へ移動します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷と⑸です。写真は確認できませんが、正答から左眼の全方向での上転障害(double elevator palsy、単眼上転障害)と考えられます。右眼を遮閉すると左眼の開瞼が良好になることから、左眼の眼瞼下垂は上転障害による偽眼瞼下垂です。筋移動術としては、内直筋と外直筋の付着部を上直筋付着部の両側へ移動するKnapp法が行われ、手術筋は外直筋と内直筋になります。上斜筋・下斜筋・下直筋を移動しても上転作用を補うことはできません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-10.html)を加工して作成