60 歳の女性。ハードコンタクトレンズを常用している。物が二重に見えるようになっ…
60 歳の女性。ハードコンタクトレンズを常用している。物が二重に見えるようになったことを主訴に来院した。眼位は正位である。視力は右0.05(1.0×-9.00 D ○ cyl-1.00 D 80°)、左0.06(1.5×-8.50 D ○ cyl-2.00 D 100°)。角膜乱視は右-0.50 D 170°、左-0.75 D 180°である。正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 不同視がある。左右の等価球面度数はほぼ同じで、不同視はありません。
- ⑵ 角膜倒乱視がある。角膜乱視は軸が170°・180°の直乱視です。
- ⑶ 水晶体倒乱視がある。全乱視と角膜乱視の差から、水晶体による倒乱視があると考えられます。
- ⑷ プリズム眼鏡を処方する。眼位は正位で、複視は乱視の矯正不足によるため、プリズムは不要です。
- ⑸ トーリックソフトコンタクトレンズを処方する。水晶体乱視を含む全乱視を矯正するため、トーリックソフトコンタクトレンズを処方します。
解説
正解は⑶と⑸です。眼鏡の円柱度数(全乱視)と角膜乱視を比べると、右眼は全乱視が−1.00D 80°(倒乱視)なのに角膜乱視は−0.50D 170°(直乱視)、左眼も全乱視は−2.00D 100°と、角膜乱視(−0.75D 180°)では説明できません。差は水晶体による倒乱視で、加齢で水晶体乱視が生じたと考えられます。ハードコンタクトレンズは角膜乱視しか矯正できず水晶体乱視が残るため、トーリックソフトコンタクトレンズで全乱視を矯正します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-10.html)を加工して作成