62 歳の女性。最近、右眼で人の顔を見るとゆがんで見えることに気付いた。新聞の文…
62 歳の女性。最近、右眼で人の顔を見るとゆがんで見えることに気付いた。新聞の文字も見づらくなったため来院した。視力は右0.1(0.2×-1.50 D ○ cyl-0.75 D 90°)、左0.6(1.2×-1.00 D ○ cyl-0.50 D 90°)であった。眼底写真(別冊No. 4A)と光干渉断層計〈OCT〉の結果(別冊No. 4B)とを別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 黄斑前膜黄斑前膜は網膜表面の膜による皺が特徴で、OCTで全層の欠損はみられません。
- ⑵ 黄斑円孔中高年女性の変視と視力低下で、OCTで中心窩の網膜全層の欠損がみられる疾患です。
- ⑶ 加齢黄斑変性加齢黄斑変性は網膜下の新生血管や出血が特徴で、全層の孔は生じません。
- ⑷ 類囊胞様黄斑浮腫類囊胞様黄斑浮腫は網膜内の嚢胞が特徴で、網膜全層の欠損はありません。
- ⑸ 中心性漿液性脈絡網膜症中心性漿液性脈絡網膜症は壮年男性に多い漿液性網膜剝離です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。写真とOCTは確認できませんが、60歳代女性の片眼の変視と視力低下で、正答から黄斑円孔と考えられます。黄斑円孔は硝子体の牽引により中心窩の網膜全層に孔が開く疾患で、中高年の女性に多く、OCTでは中心窩の網膜全層の欠損と縁の嚢胞状変化がみられます。中心が見えにくい中心暗点や、像が中心に引き込まれるような変視を訴えます。治療は硝子体手術と眼内ガスタンポナーデで、早期の手術ほど閉鎖率と視力の予後が良好です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp160411-07.html)を加工して作成