62歳の男性。両眼とも強い遠視で、頂点間距離12 mmの位置に+10.00 Dの…
62歳の男性。両眼とも強い遠視で、頂点間距離12 mmの位置に+10.00 Dの眼鏡をかけて遠方を完全矯正されている。最近、眼鏡が鼻の先へずり下がり、頂点間距離が22 mmになっていた。レンズの角膜の位置での効果を「眼鏡の度数÷(1-距離(m)×眼鏡の度数)」で求める。ずり下がったときの状態として正しいのはどれか。
- ⑴ 頂点間距離が変わってもレンズの度数は同じなので、見え方は変わらない。度数が強いレンズでは、眼からの距離が変わると角膜の位置での効果が大きく変わります。
- ⑵ 凸レンズは眼から離すほど効果が弱まるので、近くの物が見えにくくなる。凸レンズは眼から離すほど効果が強まります。弱まるのは凹レンズを離したときです。
- ⑶ 角膜の位置での効果は約+8.2 Dに弱まり、遠視が矯正不足になる。距離の符号を逆にした計算です。凸レンズは眼から離すほど角膜の位置での効果が強まります。
- ⑷ 角膜の位置での効果は約+12.8 Dに強まり、遠くの物がぼやける。10÷(1-0.022×10)=約12.8 Dで、12 mmのときの約11.4 Dより強く、過矯正となって遠くがぼやけます。
- ⑸ 光学中心より下を通して見るため、左右の眼に基底下方の効果が生じて上下に二重に見える。凸レンズの光学中心より下を通すと基底上方の効果になり、左右同じ量なので上下の複視は生じにくくなります。
解説
正しいのは、角膜の位置での効果が約+12.8 Dに強まり、遠くの物がぼやけることです。凸レンズは眼から離すほど角膜の位置での効果が強くなります。式に入れると、12 mmのときは10÷(1-0.012×10)=約11.4 D、22 mmでは10÷(1-0.022×10)=約12.8 Dとなります。完全矯正に必要な量を超えるため遠くがぼやけます。度数の強い眼鏡ほど、フィッティングの確認が大切です。
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