細隙灯顕微鏡で前房を観察すると、角膜の周辺部の奥にある隅角は、そのままでは見るこ…
細隙灯顕微鏡で前房を観察すると、角膜の周辺部の奥にある隅角は、そのままでは見ることができない。隅角鏡を角膜にのせると観察できるようになる。そのままでは隅角が見えない理由として正しいのはどれか。
- ⑴ 瞳孔が小さく縮んで、隅角へ届く照明の光をさえぎるため。隅角は瞳孔より周辺の前房にあり、瞳孔の大きさで照明がさえぎられることはありません。
- ⑵ 隅角から出た光が、角膜の前面と空気の境で全反射して眼の外へ出てこないため。隅角からの光は角膜と空気の境に大きな角度で当たり全反射します。隅角鏡はこの境をなくして光を外へ導きます。
- ⑶ 隅角の組織が光を強く吸収し、反射する光が生じないため。隅角の組織も光を反射しており、隅角鏡を使えばその光で観察できます。
- ⑷ 隅角から出た光が角膜で強く屈折し、瞳孔の方へ集まって網膜に届くため。隅角からの光が瞳孔の方へ集まる仕組みはなく、見えない理由は角膜の表面での全反射です。
- ⑸ 房水が光を強く散乱させ、隅角の像がぼやけて見えなくなるため。正常な房水は透明で、光を強く散乱させることはありません。
解説
正しいのは、隅角から出た光が角膜の前面と空気の境で全反射して眼の外へ出てこないためです。屈折率の高い所から低い所へ進む光は、境に当たる角度が大きいと全部が反射されて外へ出られません。隅角からの光は角膜の前面に大きな角度で当たるため、この全反射が起こります。隅角鏡を角膜にのせると、角膜と空気の境がなくなり、鏡で向きを変えて光を外へ導けるので、隅角が見えます。
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