42歳の男性。長年の大量の飲酒と偏った食事が続き、数か月かけて両眼の視力が0.2…
42歳の男性。長年の大量の飲酒と偏った食事が続き、数か月かけて両眼の視力が0.2まで下がった。眼底では視神経乳頭の耳側がやや蒼白である。この患者で障害されやすい網膜の神経線維と、予想される視野の所見の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 視交叉で交叉する鼻側の網膜からの線維で、両眼の耳側の半分が欠ける。両耳側の欠損は視交叉の中央の圧迫でみられ、乳頭の耳側の蒼白とは合いません。
- ⑵ 黄斑から乳頭の耳側へ向かう線維の束で、固視点と盲点をつなぐ暗点が生じる。栄養や中毒による視神経症では乳頭黄斑線維束が障害されやすく、中心から盲点に連なる暗点が出ます。
- ⑶ 網膜の中間周辺部の杆体からの線維で、中心を囲む輪の形の暗点が生じる。中間周辺部の輪状の暗点は網膜色素変性などでみられ、視神経の線維の障害の所見ではありません。
- ⑷ 後頭葉へ向かう視放線の線維で、左右の眼の同じ側に半分の欠損が生じる。視放線の障害は同名性の欠損を生じ、乳頭の蒼白や両眼の中心視力の低下では説明されません。
- ⑸ 乳頭の上下から弓の形に走る線維で、鼻側で水平の線に沿って止まる欠損が現れる。弓状に走る線維の障害による鼻側の階段状の欠損は、緑内障に特徴的な所見です。
解説
最も適切なのは、黄斑から乳頭の耳側へ向かう線維の束が障害され、固視点と盲点をつなぐ暗点が生じる組合せです。大量の飲酒や栄養の偏りによる視神経症では、エネルギーの需要が大きく細い線維の多い乳頭黄斑線維束が障害されやすくなります。その結果、両眼の中心視力が下がり、固視点から耳側の盲点へ連なる暗点が生じ、乳頭の耳側が蒼白になります。
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