58歳の女性。緑内障の経過観察で、角膜に測定子を直接当てる圧平式の眼圧計で眼圧を…
58歳の女性。緑内障の経過観察で、角膜に測定子を直接当てる圧平式の眼圧計で眼圧を測ることになった。測定の前に点眼する薬と、その作用の組合せとして正しいのはどれか。
- ⑴ オキシブプロカイン:角膜の知覚神経の伝導を一時的に止め、痛みと瞬目を抑える。表面麻酔薬で角膜の知覚を一時的に止めると、測定子が触れても痛みやまばたきが起こらず、正しく測定できます。
- ⑵ トロピカミド:瞳孔括約筋をゆるめて散瞳させ、測定子を当てやすくする。散瞳しても角膜に測定子を当てやすくはなりません。散瞳薬は眼底検査や屈折検査の前に用います。
- ⑶ チモロール:β受容体を遮断して房水の産生を減らし、測定中の値の揺れを小さくする。チモロールは緑内障の治療薬で、測定の前に点眼すると眼圧が下がり、正しい値が得られません。
- ⑷ ピロカルピン:毛様体筋を縮めて隅角を広げ、測定値の変動を抑える。ピロカルピンは眼圧を下げる作用があり、測定前に点眼すると本来の眼圧が測れなくなります。
- ⑸ シクロペントラート:毛様体筋を麻痺させ、測定中の調節の変化を止める。シクロペントラートは調節麻痺下の屈折検査に用いる薬で、眼圧の測定には必要ありません。
解説
正しいのはオキシブプロカインと、角膜の知覚神経の伝導を一時的に止める作用の組合せです。圧平式の眼圧計では測定子を角膜に直接当てるため、表面麻酔薬で痛みと反射的な瞬目を抑えてから測ります。通常はフルオレセインもあわせて点眼し、涙液の輪を観察します。ピロカルピンやチモロールは眼圧そのものを下げてしまい、散瞳薬や調節麻痺薬は眼圧測定の目的には合いません。
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