生後2か月の乳児。母乳で育てられている。乳児の体は生まれる前から、母親の血液中の…
生後2か月の乳児。母乳で育てられている。乳児の体は生まれる前から、母親の血液中の抗体の一部を胎盤を通して受け取っており、生後しばらくの感染予防に役立っている。胎盤を通って母親から胎児へ移る抗体として正しいのはどれか。
- ⑴ IgG:単量体で、血液中にもっとも多く含まれ、二次応答で増える抗体IgGは単量体で分子が比較的小さく、胎盤の細胞にある受け渡しの仕組みによって母体から胎児へ運ばれます。
- ⑵ IgA:二量体の分泌型として、母乳や涙液、唾液の中に多く含まれる抗体IgAは母乳を通して乳児の腸の粘膜を守りますが、胎盤を通って胎児の血液へ移ることはありません。
- ⑶ IgM:五量体で分子が大きく、感染のはじめに最初に作られる抗体IgMは五量体で分子が大きく、胎盤を通過しません。胎児の血中にIgMが多いときは、胎内での感染を疑います。
- ⑷ IgD:成熟したB細胞の表面に多く出ており、血液中の量はごく少ない抗体IgDは主にB細胞の表面で抗原の受容体として働く抗体で、胎盤を通る抗体ではありません。
- ⑸ IgE:肥満細胞の表面に結び付き、即時型のアレルギー反応を起こす抗体IgEは肥満細胞に結合してアレルギー反応に関わる抗体で、母体から胎児へ移る抗体ではありません。
解説
胎盤を通って母親から胎児へ移るのはIgGです。IgGは単量体で分子が比較的小さく、胎盤の細胞にある受け渡しの仕組みで胎児へ運ばれ、生後数か月の感染予防を担います。IgAは母乳に含まれて腸の粘膜を守る抗体で、胎盤は通りません。IgMは五量体で大きく胎盤を通過しないため、新生児の血中に多ければ胎内での感染を考えます。IgEはアレルギー、IgDはB細胞表面の受容体として働きます。
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