眼科外来で、視能訓練士が散瞳薬を点眼する準備をしていた。名前の似た別の患者に点眼…
眼科外来で、視能訓練士が散瞳薬を点眼する準備をしていた。名前の似た別の患者に点眼しかけたが、点眼する直前に本人確認で気付き、患者に実害はなかった。この出来事への対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 当事者が動揺しているため、1か月ほどたって落ち着いてから上司がまとめて報告する。時間がたつと経緯の記憶が不確かになります。報告はできるだけ早く、当事者の確かな記憶で行います。
- ⑵ 誰に責任があるかを確定して処分を決める資料とするため、当事者の名前を中心に報告書を書く。インシデント報告の目的は責任追及ではなく、原因を分析して再発を防ぐことです。
- ⑶ 報告書には起きた時刻や場所、手順を書かず、点眼しかけたという結果を一行で記載する。時刻・場所・手順などの経緯がなければ、なぜ取り違えが起きたかを分析できません。
- ⑷ 実害がなくてもインシデントとして報告し、経緯を共有して再発を防ぐ手立てにつなげる。実害のなかった事例も報告して共有すると、同じ誤りが起こる仕組みを見つけて事故を防ぐ手がかりになります。
- ⑸ 患者に影響がなかったため、その場にいた同僚に口頭で伝え、記録や報告は行わずに済ませる。記録に残さなければ組織として原因を分析できず、同じ誤りを防ぐ対策につながりません。
解説
最も適切なのは、実害がなくてもインシデントとして報告し、経緯を共有して再発防止につなげる対応です。患者に影響がなかった事例でも、取り違えが起きかけた仕組みを分析すれば重大な事故を防げます。報告は責任追及のためのものではなく、時刻・場所・手順などの経緯を、記憶の確かなうちに速やかに記録することが大切です。口頭で済ませると組織として対策がとれません。
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