16歳の男子。身長が高く、手足の指が細長い。父親が大動脈解離で手術を受けている。…
16歳の男子。身長が高く、手足の指が細長い。父親が大動脈解離で手術を受けている。視力の低下で受診し、両眼の水晶体が上方へずれていることが分かった。最も考えられる疾患と、水晶体がずれる仕組みの組合せとして正しいのはどれか。
- ⑴ ダウン症候群:水晶体の中の蛋白質の変性ダウン症候群では白内障や円錐角膜がみられますが、水晶体偏位とこの家族歴は特徴ではありません。
- ⑵ 糖尿病:水晶体に糖がたまって起こる膨化糖尿病は白内障の原因になりますが、水晶体がずれる原因にはなりません。
- ⑶ アトピー性皮膚炎:顔をたたく刺激による前嚢の混濁アトピー性皮膚炎では白内障や網膜剥離がみられますが、高身長や大動脈の病気とは結び付きません。
- ⑷ ホモシスチン尿症:血栓による毛様体の虚血ホモシスチン尿症でも水晶体偏位は起こりますが下方へずれることが多く、大動脈解離より血栓症が特徴です。
- ⑸ マルファン症候群:毛様体小帯の線維の異常結合組織の線維の異常で毛様体小帯が弱くなり、水晶体が上方へ偏位しやすくなります。
解説
マルファン症候群と、毛様体小帯の線維の異常の組合せが正しいです。マルファン症候群は結合組織を作る線維の遺伝子の異常による疾患で、高身長、細長い指、大動脈の拡張や解離などがみられます。毛様体小帯も同じ線維でできているため弱くなり、水晶体が上方へずれる水晶体偏位が起こります。ホモシスチン尿症も水晶体偏位を起こしますが、下方へのずれが多く、血栓症が特徴です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。