32歳の女性。3か月前に右眼の視神経炎を発症し、治療後に右眼の矯正視力は1.0に…
32歳の女性。3か月前に右眼の視神経炎を発症し、治療後に右眼の矯正視力は1.0に回復した。限界フリッカ値を測ると、右眼は左眼に比べて明らかに低かった。この結果の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 網膜の錐体の数が減ったことによる低下で、視神経は回復していると考えられる。錐体の減少を示す所見は無く、視神経炎の後に残る伝導の障害を考えるのが自然です。
- ⑵ 弱視の眼に特有の所見で、小児期からの視覚の発達の遅れと考えられる。弱視眼の限界フリッカ値は正常に近いことが多く、この症例は小児期の弱視でもありません。
- ⑶ 測定のときに視標の輝度を上げすぎたため、値が下がったと考えられる。視標の輝度を上げると、限界フリッカ値はむしろ高くなります。
- ⑷ 視力は回復しても、視神経の伝導の障害がまだ残っていると考えられる。限界フリッカ値は視神経の障害で低下しやすく、視力の回復後も低いままのことがあります。
- ⑸ 水晶体に濁りが生じたことによる低下で、視神経とは別の原因と考えられる。中間透光体の混濁では限界フリッカ値は低下しにくく、視神経の病変の評価に用いられます。
解説
視力は回復しても、視神経の伝導の障害が残っていると考えるのが最も適切です。限界フリッカ値は、点滅する光がちらついて見えなくなる境目の頻度で、視神経の病変で低下しやすい検査です。視神経炎では、視力が回復した後も限界フリッカ値の低下が残ることがあります。中間透光体の混濁や弱視では低下しにくく、視神経疾患との区別に役立ちます。輝度を上げると値は高くなるため、条件をそろえて測ります。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。