健常な右眼の静的視野検査で、固視点から耳側へ約15°、水平線のやや下の位置に、最…
健常な右眼の静的視野検査で、固視点から耳側へ約15°、水平線のやや下の位置に、最も明るい視標でも感じない暗点が記録された。この暗点が生じる理由として正しいのはどれか。
- ⑴ 視細胞の無い視神経乳頭が、中心窩より鼻側の網膜にあるため。網膜の鼻側にある視神経乳頭は外界の耳側に投影され、視細胞が無いため絶対暗点になります。
- ⑵ 中心窩には杆体が無く、暗い視標を感じとれないため。中心窩は固視点にあたる部位で、耳側15°の暗点の説明にはなりません。
- ⑶ 網膜中心動脈の太い枝が耳側の網膜を覆い、光をさえぎるため。太い血管の影は細い血管暗点を作ることはありますが、最も明るい視標でも感じない暗点の原因ではありません。
- ⑷ 視交叉で、耳側の網膜からの線維が反対側へ交叉するため。視交叉で交叉するのは鼻側の網膜からの線維で、交叉の有無で暗点が生じるわけでもありません。
- ⑸ 黄斑部の色素が、短い波長の光を強く吸収するため。黄斑色素は中心部の短い波長の光を吸収しますが、耳側15°の絶対暗点とは関係しません。
解説
視細胞の無い視神経乳頭が、中心窩より鼻側の網膜にあるためです。視神経乳頭は網膜の神経線維が眼外へ出る部位で、視細胞が無いため光を感じません。網膜上の位置と外界の位置は上下左右が逆になるので、鼻側の網膜にある乳頭は外界の耳側に投影され、固視点の耳側約15°に絶対暗点が生じます。これがマリオット盲点です。両眼で見るときは、もう一方の眼が補うため気付きません。
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