18 歳の女子。開鼻声を主訴として来院した。他院で左側唇顎口蓋裂の診断下に治療を…
18 歳の女子。開鼻声を主訴として来院した。他院で左側唇顎口蓋裂の診断下に治療を行っていたという。軟口蓋の長さや形態は良好である。口腔内写真(別冊No. 8A、B)、発声時の検査の写真(別冊No. 8C)及び正常時と母音発声時の鼻咽腔の内視鏡検査時の写真(別冊No. 8D、E)を別に示す。次に行うのはどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 口蓋形成術口蓋形成術は乳幼児期に行う口蓋裂の閉鎖手術で、本例ではすでに終えており、軟口蓋の形態も良好です。
- ⑵ 顎矯正手術顎矯正手術は顎の位置関係の不調和を改善する手術で、鼻咽腔閉鎖機能不全の治療ではありません。
- ⑶ 瘻孔閉鎖術瘻孔閉鎖術は口腔と鼻腔の交通を閉じる手術で、本例の開鼻声は鼻咽腔閉鎖機能不全によるものです。
- ⑷ 咽頭弁移植術咽頭後壁の弁を軟口蓋に縫着して鼻咽腔を狭め、鼻咽腔閉鎖機能不全を改善します。
- ⑸ 顎裂部骨移植術顎裂部骨移植術は顎裂部の骨の連続性を回復する手術で、開鼻声の改善を目的としません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。写真は提示されていませんが、唇顎口蓋裂の治療後に開鼻声が残り、軟口蓋の長さや形態は良好であるものの、内視鏡検査で母音発声時に鼻咽腔が十分に閉鎖しない鼻咽腔閉鎖機能不全が示されていると考えられます。軟口蓋の形態が良好でも機能不全が残る場合、咽頭後壁から作成した弁を軟口蓋に縫着して鼻咽腔の開口を狭める咽頭弁移植術(咽頭弁形成術)が行われます。口蓋形成術は既に終えており、顎矯正手術、瘻孔閉鎖術、顎裂部骨移植術は開鼻声の改善を目的としません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成