4 歳の男児。構音の異常を主訴として来院した。診察の結果、外科手術を行うこととし…
4 歳の男児。構音の異常を主訴として来院した。診察の結果、外科手術を行うこととした。術中の口腔内写真(別冊No. 17A)、切開線の写真(別冊No. 17B)及び縫合終了時の写真(別冊No. 17C)を別に示す。この手術法で正しいのはどれか。3 つ選べ。
- ⑴ 咽頭弁を利用する。咽頭弁を利用するのは咽頭弁移植術で、本術式とは異なります。
- ⑵ 大口蓋動脈を利用する。大口蓋動脈を含む粘膜骨膜弁を利用するのはプッシュバック法です。
- ⑶ 口蓋帆挙筋を再建できる。口蓋帆挙筋を後方に移動させ、筋輪を再建できます。
- ⑷ 上顎の発育を抑制しにくい。硬口蓋の骨面を露出させないため、上顎の発育を抑制しにくいです。
- ⑸ 軟口蓋を後方に延長できる。Z形成により軟口蓋を後方へ延長し、鼻咽腔閉鎖を改善できます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶と⑷と⑸です。写真は確認できませんが、正答から、口蓋裂術後の鼻咽腔閉鎖不全に対する二重反対Z形成術(Furlow法)と考えられます。軟口蓋の口腔側と鼻腔側にそれぞれ逆向きのZ形成を行い、異常な付着をしている口蓋帆挙筋を後方へ移動させて筋輪を再建し、軟口蓋を後方へ延長できます。硬口蓋の骨面を露出させないため、上顎の発育を抑制しにくい利点があります。咽頭弁や大口蓋動脈を含む粘膜骨膜弁は用いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成