81 歳の男性。食事後にむせることを主訴として来院した。1 年前から自覚していた…
81 歳の男性。食事後にむせることを主訴として来院した。1 年前から自覚していたが、そのままにしていたという。3 年前に胃食道逆流症の診断を受けて、現在経過観察中である。リハビリテーション科に依頼して行った嚥下造影検査における硫酸バリウム溶液の嚥下1 分後の画像(別冊No. 13)を別に示す。リハビリテーション科からは、口腔と咽頭内に造影剤の残渣は認められないものの、食道内には明らかな停滞が認められたとの報告を受けている。患者への指導で適切なのはどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 頭部挙上訓練を行う。頭部挙上訓練は食道入口部の開大を改善するもので、食道内停滞には効果が乏しいです。
- ⑵ 液体にはとろみをつける。とろみは咽頭期の誤嚥対策で、本例の食道期の問題には適しません。
- ⑶ 濃い味の食品摂取を避ける。濃い味の食品を避ける必要はなく、本例の指導として適切ではありません。
- ⑷ 食事後すぐに横にならない。食後に上体を起こしておくことで、逆流による誤嚥を防ぎます。
- ⑸ 嚥下時には頸部後屈を心がける。頸部後屈は気道を開いて誤嚥を招きやすく、避けるべき姿勢です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。画像は見られないため本文から考えます。口腔や咽頭に残留がなく、食道内に造影剤の明らかな停滞がみられることから、胃食道逆流症に関連した食道期の障害と考えられます。食後すぐに横になると胃内容や食道内に停滞した食物が逆流して誤嚥を起こしやすいため、食後しばらくは座位や上体を起こした姿勢を保つよう指導します。頭部挙上訓練やとろみは咽頭期の障害に対する対応です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成